漫画、映画、アニメの短文感想。たまに考察

karaxの駄文

漫画、映画、アニメの短文感想。たまに考察。

クロムクロ、最終話まで観たので感想

クロムクロ、最後まで観た。

久々に100点な岡村天斎監督作品。オリジナルロボものでこのロボバトルと脚本のクオリティの高さは本当に久しぶりに感動の域。ロボアクション、デザインともにかなり好き。

オチは賛否ありそうだけど、個人的には100点

大人たちの動き

将来、未来を考える現代の少年少女が主人公、というより、そんなことを考えることも悩むこともしていなかった序盤の印象だったが、話のオチに向かってどこからか未来で、何が将来を決めるのかというところも重要になっていったと思う。

そのなかで感じた大人たちの動き。

過去から蘇った侍が現代を生きる。ケンノスケの姿は将来を考えることすらなかった若者に悩み、考えるきっかけを与えた。

サムライという固まった思想だが、信念を感じさせる大人な働きに心動かされている。同時に侍という思想の限界も表している存在だと思う。ユキナの前から姿を消すのも、そういった昔のことも大事だけど真似するなよというメッセージなのかな。

国連、軍関係の大人たちは自分たちの未来を子どもたちに押し付けてしまっているという認識がありながらも、未来を変える力は自分たちにはなく、サポートするのが精いっぱい。そんな大人が頼もしくも見えるところもあるけど、大人本人は何かいきどおりを感じているというのも考えさせられる。

そして、他の星の資源を食いつぶし、さらに他の星を侵略し、次の侵略の資源とする敵異星人は、過去を食いつぶして、未来に何も残さない大人の比喩とも取れた。
結局子どもは自分でどんどん新しいことを考えていくけど、その邪魔をするのは大人であり、成長を助けるのも大人なのだ。


スゴい行き当たりばったりな展開なようで、最後の着地は綺麗に、そして安易な展開で終わらなかった。次回予告(ロボ解説)から見て取れる、ぬるーい感じにハマって、エンタメ一辺倒かと思ったが、結構考えさせられた。